埼玉県菓子店

2017.02.16

上尾駿河屋

地産地消と上尾さぶれ

手前「上尾さぶれ」、左上「栗の里」、右上「彩玉ぽてと」 今回は地場産農作物を使った地産地消と地元地名を使った菓子を営業の柱としている上尾駿河屋さんの紹介をします。

 上尾市はさいたま市の隣で江戸時代に設置された中山道上尾宿を起源とする宿場町です。現在は人口22万人の住宅地ですが、近代に至るまでは水運が無かったので宿場は小さく元々畑作中心の大農業地でした。現在も果実を含むあらゆる農作物が収穫される豊潤な土地です。

 店主小林睦雄さんにお話を伺いました。小林さんは静岡県ミカン農家の生まれです。上京して都内で修業を積み上尾市に昭和42年開業しました。生まれ故郷から店名を上尾駿河屋としましたが、静岡のやり方では埼玉では勝手が違って苦労したそうです。当初以降は自店の特徴を静岡風でも東京風でも無く地元上尾密着型にして、地域に溶け込むように心がけて経営理念としています。

 お店一押しの看板商品は銘菓「上尾さぶれ」です。小豆餡と白餡を合わせて牛乳餡に練り上げ中餡にし、サブレ生地で包んだ和風サブレです。中餡は食感良く風味を出すように牛乳餡にきざみクルミも一緒に入れて練り上げてます。仕上げに上尾市のゆるキャラアッピー君を型押しし焼き上げます。包装にはアッピー君と「あなたに・げんきを・おくるまち」との上尾市のスローガンを印刷しました。一個130円です。従来からの一番売れてるのが銘菓「栗の里」です。一粒栗くりまんですがお客さんに美味しい国産の柔らかくなるべく大きい栗を食べて頂こうとの作り手の想いでロングセラーとなってます。こちらは過去菓子大博覧会で各賞を連続して受賞しています。一個160円です。一番新しい商品が「彩玉ぽてと」です。こちらは地元産サツマイモを使い白餡と合わせた和風スイートポテトです。地元産さつま芋を強くアピールしてお店で3番目に売れる商品まで成長しました。一個130円です。

 「上尾さぶれ」「彩玉ぽてと」ともに二代目である息子さんの考案による製品です。上尾は新しい所ではキウイフルーツ等果実の栽培も盛んです。今度は地元産果実を使った製品にも取り組んでいるところだそうです。完成した暁にはまた本紙面で紹介したいと思います。

 埼玉県菓子工業組合副理事長兼専務理事・中島祥夫