福井県菓子店

2017.02.16

ベルジェ・ダルカディ弁慶堂

探求心と継続力の大切さ

弁慶堂のあじわいカステラ 作れば作るだけ売れる時代もありましたが、今はある面、メディアでの知名度やブランド力で売り上げが左右される商品が多く出回っているように思われます。売り上げを伸ばしていくためには、消費者から求められるお菓子の製造や、雑誌・専門誌等で紹介され売れている商品の自社製造販売も一つの手立てかもしれません。しかしルセットなどを一般公開しているため、身近な競合店での同一に近い商品販売も考えられます。自分と方向性の違うお菓子であれば勉強にはなるかとは思いますが、自分の意に反した製品であれば一時は売り上げが伸びても長続きは難しいかもしれません。

 そこで弊社として、まずは素材の厳選にこだわり、伝統菓子の研究や作りたいお菓子の試作に取り組みました。またお菓子作り以外での気配りや心構えなどが向上できるよう、各自が身近なことから目標を持ち、成し遂げるよう心がけました。これらの行動はごく当たり前のことと思いますが、その過程で売り上げの柱となる魅力的なお菓子を作り上げれば、お客様に他のお菓子にも関心を持って頂けると思います。

 実例として弊社「弁慶堂のあじわいカステラ」は、個性的であるがゆえ、当初は殆ど売れませんでした。しかし、自己満足ではなくこの味での領域は必ず分ってもらえると信じて作り続け、また試食会などを繰り返した結果、今では売り上げの中核的存在に成長。それに伴い他の商品の販売数も伸び始めました。

 その過程で審査基準の異なる国際食品品質及び味覚審査会に出品。審査コメントでは弊社では気が付かなかったアドバイスも頂き、表記などの改善をすることが出来たことは幸いでした。但しカステラ自体については審査委員の嗜好に合わせる様な変更はしておりません。それでは弊社のお菓子では無くなってしまうからです。信念を持って作ることと継続する力を養うことが大切です。そのため受賞について然程関心はありませんでしたが、全ての審査会にて受賞できたことは素直に嬉しかったです。これもスタッフ全員のサポートがあったからです。そしてお客様に興味を持って頂く機会にもなったと思えます。

 今後もお客様に喜んで頂けるよう接客対応や既存菓子のレベルアップを進め、定期的に新作を発表することでワクワク感などを感じて頂けるよう一歩一歩頑張っていく事が、未来に繋がると考えています。

 福井県菓子工業組合鯖江支部前組合長・牛若光三