鹿児島県菓子店

2017.01.19

「でかいちご大福」で茶イッペ

お菓子司もとやま

お菓子司もとやま 鹿児島市から薩摩川内市、阿久根市を経て、熊本市、福岡市、北九州市まで九州を縦貫する大幹線道路の国道3号線。

 昼夜を問わず車が行き交う、その国道3号線を鹿児島市街地から北上してまもなく、あちらこちらに「ソンタで茶イッペ」と書かれた緑色の幟がはためき、目を引きます。

 「ソンタ(草牟田町)で茶イッペ(まあお茶でもゆっくり飲んでいきなさい)」の言葉に魅かれて、ついつい立ち寄りたくなるお菓子屋「お菓子司もとやま」さん。今、巷で大評判のお菓子「でかいちご大福」について店主の元山次男氏に伺ってみました。

 元々は草牟田通り会の果物屋さんからの提案で始まった、3Lサイズ以上のみの苺を用いたいちご大福だそうです。3Lが「でかいちご大福」、苺のサイズが大きくなるに伴い、「特」「超」「超×2」「超×3」「超×4」と増え、なかには滅多にお目にかかれない「おどろきの でかいちご大福」まで。酸味が強く果肉がしっかりとした「紅ほっぺ」という品種の特大サイズの苺を用いているそうですが、ほとんどの苺が贈答用にデパートに卸されるため、確保するのが難しいのだそうです。

右から「特」「超」「超×2」の「でかいちご大福」 また、各種類の大きさの専用ケースを特注するため、コストもかかります。

 世にいちご大福は数多くあるけれど、この大きなサイズの苺の酸味を活かすための周りのこしあんの甘味や分量、また苺の食感を損なわないように包む餅の薄さ加減など、研究の成果があってこそのヒット商品なのです。

 もちろん苺が大きくなるほど販売価格も上がるのですが、せっかくだからと苺が大きいほど売れるそうで、評判を聞きつけ、県外からわざわざ買いもとめに来られるお客様もいらっしゃるそうです。また、1個で十分なインパクトがあるのでバレンタインデーやホワイトデーにも人気で、それに合わせたラッピングも工夫しており、今では押しも押されもせぬ看板商品へと成長しました。

 苺は晩秋から冬の季節商品なので、秋には皮ごと食べられる特大サイズのぶどうを用いた、これもサイズにより「でか」「特でか」などがある「でかぶどう大福」を販売するなど、季節によってお客様を飽きさせない工夫も、通り会の果物屋さんとのコラボという絆があればこそなのでしょう。

 さ、まずは「茶イッペ」で、身体を休め、心を癒しましょうか。

 鹿児島県菓子工業組合事務局長・惠島理子