栃木県レポート

2016.05.17

日本菓子協会東和会で最優秀技術会長賞

三宅正晃さん 栃木県菓子工業組合の三宅正晃さん(24)は日本菓子協会東和会で、平成27年度年間最優秀技術会長賞を受賞した。

 一昨年の12月から去年の11月までの一年間、毎月、上生菓子と引菓子の作品を出品し、表現力、技術力、色彩の3点で評価があり、出品者中最高得点で受賞した。

 地元の工業高校を卒業後、東京の和菓子店で5年の修行を積み、一昨年の11月に円満退社。和洋菓子を商う「紅谷三宅」の二代目として自店に戻り、両親と共にお店を切り盛りしている。

 東和会への出品は去年で三年目。毎月の研究会への出品も、自分の中で絶対にやるべきものとして位置づけている。負けず嫌いで探究心が旺盛、そんな性格が原動力となり、コツコツと作品作りに励み短期間でメキメキと力を付けてきた。

 しかし、専門学校などで系統的に学んでないため、技術も知識も足りないという思いを抱えている。時にはやりたいこととやれることが噛み合わず、絶望のように大きく感じられることもあったそうだ。

 入賞後は、どこから手をつけたらいいか分からない状態で、気が抜けてしまったようだと言いつつも、新たに工芸菓子にもチャレンジしていきたいという。

 苦労したからといっていいモノができるとは限らないのがモノ作りの難しさ、理想を現実にするには経験を積むしかない。手間を惜しまないことはもちろん自分が納得できるものを一つでも多く作りたいという。美しい姿形の先にある美味しそうを意識して和菓子作りをする力を付けるために茶道も学び始めた。次は華道も学びたいと、留まることのない探究心が顔をのぞかせる。

 一方で、今後はお客様に喜んでいただけるように、お店の仕事にもより一層力を注ぎ、技術はもちろん、人間的にも成長して、地元の人や先輩後輩の信頼を得たい。父にも安心して店を手渡してもらえるよう努力していきたいという。自分を支えてくれた人達にいつか恩返しができるよう一生修行のつもりで頑張っていきたいと語る。

 お菓子に懸ける父の思いは脈々と受け継がれている。まだ二十代。これからが伸び盛りだ。三十代、四十代と新たな境地を切り開く三宅氏を見てみたい。

 栃木県菓子工業組合理事・飯村欣三