福井県菓子店

2016.05.17

竹内菓子舗のリニューアル

141年目のチャレンジ

竹内菓子舗の新店舗 当店は創業明治7年、松尾芭蕉や坂本龍馬も歩いたとされる、北国街道沿いで茶店を起点として商いを続けている家族経営のお店です。現在、5代目である私がお店を切り盛りしております。

 東京は自由が丘の昭和製菓㈱蜂の家で8年間お世話になって、8年前に家業を継ぐべく故郷福井に帰ってきました。私が帰ってきてまず思ったのは、当然ながら東京とのギャップです。福井を飛び出してから、ほとんど実家も手伝わずに都会に居た私は、全く福井のことがわかりませんでした。お隣、滋賀県の近江商人さんの「三方よし」の言葉を拝借すれば「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の3つともがかなわない状態でした。そんななか福井県菓子工業組合青年部や技能士会に入会して先輩がたにいろいろアドバイスを頂き、なんとかこれまでやってきました。

 おかげさまで順調に売上は伸びて来たのですが、2014年は売上の伸びが若干鈍くなりました。理由は分かっておりました。お店と工場のリニューアルが必要でした。いろいろなお方々のお力添えを頂き、5カ年計画で昨年12月に、念願の新店舗を一本東にある県道(フェニックス通り)沿いに新築移転オープンさせることができました。

 今までの場所でもよかったのですが、やはり車社会…交通量の多い県道沿い、駐車場の整備は必須だと痛感した為です。特に近年は男性が軽自動車にのって、奥さんが大きいワンボックスに乗ってたりする場合が多く、広い駐車場は必須だと考えました。新店舗では10台のお客さま駐車場を整備しております。雪国ですので除雪には業者に来てもらうので費用はかかります。

 しかしオープンして約5か月、前年比売上は200〜300%と想像以上の結果を残しております。それにはすなわち駐車場の整備が女性のお客様にとって「このお店なら大丈夫」という安心感に繋がっているということが一つの大きな要因だと思っております。

 車社会では、駐車場のスペースがお客様の入店出来る瞬間最大数を決めてしまいます。このような話は私だけではなく、他の業種の繁盛店を視察しても同様のことがいえます。確かにコスト(経費)はかかりますが、それに見合うリターンがあればいいのです。

 少子高齢化、業界の弱体化などマイナスなイメージもありますが、今の時代は行動したら何かしらのリターンがあると、今回の移転で分かりました。逆にいうと何もしないことが、最大のリスクでもあります。

 若輩者が好き勝手に書きましたが、今後の菓子業界の益々のご発展を祈念しております。合掌。

 福井県菓子工業組合・福井市連合会会長・竹内信仁