神奈川県菓子店

2015.07.15

宇宙に一番近い街の老舗を訪ねて

後継者シリーズ⑨

御菓子司 宝来堂伊藤製菓舗 今回第九弾で紹介するのは、相模原支部で御菓子司 宝来堂伊藤製菓舗の三代目の伊藤広明君です。広明君は高校卒業後、東京で一等地の田園調布にある有名老舗「あけぼの」で六年半の修行を経て地元淵野辺でご両親と力を合わせて毎日、仕事に追われて頑張っています。私が伺った時、ちょうど酒まんじゅう作りの真最中だったので出来たてのホカホカを頂き美味しくて感動しました。相模原や厚木地域では本当に酒まんじゅうは欠かせない商品なので、広明君も周辺の商業施設の四店舗へ朝早くから毎日配達をこなしながら新しい焼き菓子や上生菓子の研究に余念がない様です。更にあんこに関しては、修行先で独自の内取り餡を煉っていたお陰でいい餡がとれる様になったそうです。宝来堂さんの甘さ控えめの粒餡を包んだ酒まんじゅうの売れ行き伊藤広明君は創業以来好調で、お盆の時は約千二百個を完売する一番の人気商品です。そして、大事な皮にも相当神経を使っていて、生地を発酵させてから素早く包餡をしていかないと出来上がりの皮が固くなるので包む時は競い合って包むのが当たり前の様です。淵野辺周辺はイベントも多くて、JAXAキャンパスと学生と住民と商店街が一体となっていて、小惑星探査機「はやぶさ」に因んで、グルメや食品、スイーツ、雑貨などあらゆる形で応援しています。宝来堂さんでは、相模原産の卵をたっぷり使った「はやぶさ饅頭」を販売しています。これからも広明君のアイデアたっぷりの御菓子をどんどん生み出してください

 宝来堂さんの店の前には竹の縁台が置いてあり、店内には工芸菓子が飾られていて老舗の趣を感じました。その中の万灯神輿こそが宝来堂さんのルーツだったんだと取材の中で発見した思いです。最後に広明君のこれからの地域活動と益々の活躍を祈っています。 

 神奈川県菓子工業組合広報部・亀岡肇