群馬県菓子店

2015.04.15

高田屋菓子舗

地元特産の花いんげん豆をお菓子に

おいらんふろう 群馬県北西部の山間の四万温泉に高田屋菓子舗はある。私で3代目である。

 日本菓子専門学校卒業後、3件のお店で修行に励み、師匠である故黒田初吉先生(昨年12月18日東和会の日にお亡くなりになりました)をはじめ偉大な先生方の指導を受ける機会に恵まれ、和菓子の基礎を身につけることが出来た。

 菓子専門学校に入学した時から、地元特産の花いんげん豆を使ったお菓子を作りたいと考えていた。子供の頃から、祖母の作った花いんげん豆の煮豆が毎日のように食卓にあったからだ。銘菓に旨いもの無しとよく言われるが、地元四万温泉で美味しいお菓子を作りたいという思いがあった。

 その思いは、23年前に温泉饅頭一筋の実家の菓子屋に戻ることになった時に実現することになった。しかし、この豆は、家庭では煮豆にするが、石豆と呼ばれるように外皮は硬く、実は粘性が強くて餡には適さない豆である。しっとりとした甘納豆を作ろうと考えたものの簡単には行かなかった。修行時代の経験を生かして試行錯誤を重ねた結果、ようやく、皮が気にならずに美味しく食べられる製品に仕上がった。この豆の花があまりにも美しいため、昔の人はおいらん花と言っていたそうである。そのさや(ふろう)から取り出した豆ということで、地元の方が「おいらんふろう」という名前を考えてくれた。現在、「商標登録おいらんふろう」は、温泉饅頭と共にお店のメイン商品となっている。原材料の花いんげん豆は、北軽井沢の農家で契約栽培をして頂く事で品質を保つことが出来ている。

 温泉地にあるため、売り上げが四万温泉のお客さんの入り具合に左右されるという厳しい現実もある。地方発送に少しずつ力を入れたり、四万温泉の活性化のために温泉協会の副会長として活動もしたりと努力をしている毎日である。

 また、田舎に帰ってからも、有り難い事に、母校の日本菓子専門学校で講師として後輩の指導にも関わらせて頂いている。数年前から知り合いの子供たちも入学して来ているので、授業に行くのが楽しみである。

 主に父親と自分だけでやっている小さな店であるが、これからもお客さんに喜んで頂けるお菓子を作って行きたいと考えている。

 群馬県菓子工業組合・眞貝朋男